文学部日本文学科福田安典教授は、愛媛大学三浦和尚教授との共著「三輪田米山日記を読む」(創風社出版)にて、愛媛出版文化賞「部門賞」第3部門(文学)を受賞しました。贈呈式は、1月20日(金)愛媛新聞社で行われました。
三輪田米山という書家は、山本発次郎により見出された「隠れた鬼才」として有名で、故郷の松山のみならず、成田や名古屋などでも展覧会が開かれています。NHKの「新日曜美術館」でも取り上げられる書家です。その字は奔放かつ繊細な独特の筆致で多くのファンを魅了しています。一面、彼は松山市にある日尾八幡神社の神主でもあり、60年にわたり書き続けた日記は、彼の人生とともにその時代を活写したものとして評価されています。ところが、その米山の字は難解で、入門書が渇望されていました。その要望に応えて、出版されたのがこの本です。
研究部門ではなく、文学部門での受賞となったことに本書の性格がよく表れています。